日本では、金堂と本堂はどちらもご本尊を安置する場所なのですが、飛鳥~平安前半時代のお寺では「金堂」と呼ぶことが多く、そのため、奈良のお寺には金堂が、京都のお寺には本堂が多いと以前聞いたことがあります。
京都で金堂かぁと思いましたが、796年創建の東寺なら納得。
元々のお堂は1486年に焼失し、現在のお堂は、1603年に豊臣秀頼が再興させたもの。国宝です。
お堂中央上方には、お寺に入れない人々も仏様のお顔を拝めるようにと小窓があります。
昔のお寺は今のように誰でも入れる場所ではなかったのです。
そしてこのお堂は東大寺大仏殿が再建される際のモデルにもなったのだとか。
そういえば東大寺大仏殿にも小窓があります。
中には、薬師如来坐像(重文)と両脇に日光・月光菩薩(重文)が安置。
薬師如来さんの台座には十二神将(重文)が配置されています。
(東寺パンフレットより)
桃山時代の仏師康生作。
時代背景もあるのでしょうか、武士の世らしいたくましい雰囲気の仏様です。
昔の人が拝めなかった全体像を今は拝観することができる。
ありがたいことです。
*真言宗総本山 東寺 【教王護国寺】*
京都市南区九条町1番地
TEL.075-691-3325
拝観時間
金堂、講堂
午前8時〜午後5時(午後4時30分 受付終了)
宝物館、観智院
午前9時〜午後5時(午後4時30分 受付終了)
拝観料
御影堂、食堂などの拝観は無料。
有料拝観となる金堂・講堂・五重塔は、通年公開。
五重塔初層内部、宝物館の公開は、特別公開や特別参拝などの会期中に限られる。
歴史の証人 東寺五重塔
圧巻な立体曼荼羅 東寺講堂